- 無印良品の防災グッズ、評判は上々で購入しようか迷っている。
- でも、ぶっちゃけどうなの?ホントに役に立つの?
- 安くない商品だから、買って失敗は絶対したくない!
って思っていませんか?
”無印の防災グッズ”を防災のプロからはどの様に見るか?お教えします。
良い点、悪い点はどこ?買うべき?
当サイトは゛防災に役立つのか?という視点が最優先゛なので、他のサイトとは一味違う辛口レビューをさせて頂きます。
この記事を読んで頂ければ、無印良品の防災グッズが、噂通りオススメな商品なのか?
防災のプロ目線で、辛口、率直な意見を知る事が出来ます。(良い点、悪い点)
あなたが無印良品の防災グッズを買うべきか?有益な判断材料となるでしょう。
購入を考えていない方でも、防災グッズを選ぶ時、”どんな点に注意すれば失敗しないか?”気を付けるべきポイントを理解出来ます。
<今回の要点>
無印良品の防災グッズは、“防災専用品“というより“日常生活に溶け込み、普段の生活でも使える“というようなコンセプトで設計されています。
・デザイン、機能など、他の製品には無い良いポイントが沢山ある。
・アリかナシかで言えばアリ。
・インテリアに溶け込むデザインの防災グッズは少ないので、その様な製品を求める方は購入しても良い。
・単体性能では十分な防災には全く届かない。別にメインの防災を揃える必要アリ。
・全体的に、価格が高く、中途半端な性能なので、デザインや無印良品というブランドに価値を感じないのであれば、他の製品がオススメ。
・特に食品のローリングストックはコスト計算すると、現実的ではない衝撃的な程のお金が掛かるので注意が必要。
無印さん、すみません。
防災グッズとしては私は買いません・・・。
<内容>
まず最初に、私は無印良品が大好きです。
家にも沢山の無印良品製品があります。
商品もよく買いますし、機能もよく考えられていて、シンプルなデザイン、性能面、使用する素材から見ても優秀な事が多いと感じています。
だからこそ、あの無印良品から防災グッズが出ていると聞いて、防災を専門にやってる身としてはワクワク、どんな性能、機能なのかとても気になりました。
当サイトでは、防災の専門家目線の評価になるので辛口かもしれません。
しかし、これは、一般の方が防災グッズを選ぶ上でも有益な情報となると思います。
今回、検討してみた無印良品の防災グッズは以下の通り。
- LED持ち運びできるあかり
- LED懐中電灯・大
- 手回し充電ラジオ
- 各種レトルトカレー
- 折りたためるヘルメット
それでは、いってみましょう!
・LED持ち運びできるあかり
引用元:https://www.muji.com/jp/ja/store/cmdty/detail/4549738734031
インテリアとして成立する高いデザイン性がある室内照明。
充電式で停電時には自動点灯、持ち運んで普段使い出来るのが特徴。
<明るさ>
70ルーメン(ルーメン:明るさの単位)
明るさの単位が分かりにくいかもしれません。例えば、キャンプのメイン照明に使うランタンの明るさは1000ルーメン以上必要と言われます。室内用には100ルーメン程度あると、快適に過ごせるとされています。
ここだけ聞くと足りなそうですよね。
でも、これだけのの明るさがあれば、そこそこ十分活動が可能なレベルです。
<点灯時間>
Hiモードで三時間、Lowモードで10時間。
動作時間はかなり短い印象。ここでもキャンプなどのアウトドア生活を例に取れば分かりますが、一晩で7時間程度の点灯が必要とされています。
スペック的にハイモードで利用する必要があるので、生活用ライトとしては実用の半分しか持たない事になります。あくまで初動用、短い停電時にしか使えません。
<電源>
充電台から外したら充電池のみ。
乾電池などが使えません。普段であれば問題ありませんが、電源の心配がある災害時となると話は別です。
停電が長引けば内臓電池が無くなり、ただのインテリアとなるでしょう。
また、搭載されている充電池は劣化するので、3年~5年ごとに交換が必要となります。
<停電時自動点灯機能>
停電時の暗闇はパニックを引き起こし、初動の遅れ、ガラス飛散などによる怪我につながります。
それを避けるのに、停電で自動的に点灯する灯りがあるのはとても良いです。
明るさも十分なので、初動用の助けとしてとても役立つでしょう。
また、スリープタイマー搭載で、一時間後に自動でオフになります。不在時など知らぬ間にバッテリーを使い切ってしまう事を防ぎます。
<設置>
設置には基本的にコンセントが必要となります。
インテリア性があるので、メインのエリアに設置可能。
リビングにドカンと置ける防災グッズは少ないです。インテリアとなるので、手に取りやすい位置に設置しやすい。
見る人によっては謎の置物ですが(^^;;
<サイズ>
幅110×奥行71×高275mm
正直大きいです。設置スペースを取る印象ですが、インテリアとして見れば気にならないかもしれません。
<総評>
デザインにメリットを感じなければ、機能、サイズ的に中途半端なライトです。
あったら嬉しい。メインの防災グッズまで辿り着くまでの初動用としてならアリ!
ただ、私なら停電時の対策としては以下の様なコスパの良い商品を買います。
参考<amazon> https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01ER34YFC/
トップランド(TOPLAND) 3個口 コンセントタップ & LEDライト
6時間点灯でコンセント直結タイプ約1700円
・LED懐中電灯(大)
引用元: https://www.muji.com/jp/ja/store/cmdty/detail/4549738940807
懐中電灯としても、ランタンとしても利用可能な製品。単4、単3乾電池に対応し、電池の本数も最低1本から動作するアイデア商品。
<明るさ>
記載がありませんが、懐中電灯としては必要最低限のレベル。
生活のあかりとして、ランタンスタイルで利用するなら、物足りないかもしれない。
そもそも、明るさを表記しないのは良くありません。比較出来ないです。
<電源>
単3または単4電池1~2本で動作します。
乾電池一本だけで動くのは非常に良い。
最大で、電池二本構成で動作します。
柔軟に単3、単4の種類、本数を変化させられるのは画期的です。
いざという時、家に細々存在する電池が使えるので、非常に良い考えです。
例えばテレビのリモコンの電池なんかが良い例かと思います。
<ランタンとして使える>
停電時の生活で利用する場合、置ける灯りが便利です。通常の懐中電灯でもランタンとして使う方法はありますが、工夫が必要となります。この製品は半透明のシェードが大きめに取られており、伏せて置くだけでランタンとして利用できます。
<総評>
ランタンとして使えるように広がっている構造の為、普通のライトよりも大きい。
軽いが、サイズ、明るさが微妙なのは残念。どちらの用途でも専用品には及びません。
そもそも、本来備えるべきなのは懐中電灯よりもヘッドライトで、正直、必須の防災用品ではないんですよね・・・・。少し中途半端な印象です。
・手回し充電ラジオ
引用元: https://www.muji.com/jp/ja/store/cmdty/detail/4549738884804
手回し充電でFMラジオが聞けて、手回し充電でスマホなどの外部機器の充電も出来るとされる、よくある防災グッズ。
<ラジオ機能>
アンテナがあり、十分なラジオ感度、スピーカーで通常使用には申し分ない。
災害時、スピーカー搭載は皆で聴けるので便利です。
しかし、防災用途なら、障害物に強く広範囲をカバーするAM波に対応して欲しい所です。
<ラジオの動作時間>
短いです。内蔵充電池なら、満充電でもわずか6時間しか動作しません。
単4アルカリ乾電池3本を使用する場合でも、最大時間でも24時間となっています。 短いです。内蔵充電池なら、満充電でもわずか6時間しか動作しません。
これがどの程度短いかと言うと、例えば、私はパナソニックで2千円程度で購入したラジオがあります。
AM、FMラジオ対応、型式:RF-P55であれば単3乾電池2本でスピーカーでも72時間動作します。災害時は少しでもバッテリー寿命の長い製品が良いはずです。
<充電性能>
ハンドルを90分回してほぼ満充電の状態でも、スマホを6パーセントしか充電出来ないのはちょっと笑えるレベルです。
ラジオの為の充電ですら大変なのでは?というのが現状。
初回は10分以上回して充電して下さいとの事ですが、この時点で限界を感じることでしょう。
<総評>
充電と聞いて、スマホの充電を期待すると思いますが、現実的には、スマホの充電としては使えません。というか、この手の”手回しでスマホが充電出来る”というのは、現実的に使える製品はゼロと言って良いでしょう。ガラケーがいいところと認識しましょう。
性能、機能レベルで他の専用機と比較すると、サイズが大きい。
スマホの充電、ラジオなら専用品を備えるべき。
商品の実際は“手回しで聴けるラジオ“で、ある意味商品名に偽りなしな状況。
ラジオの電池持ちはかなり悪く、災害時に頼れる製品ではないと感じます。
・各種レトルトカレー
引用元: https://www.muji.com/jp/ja/stories/other/8506
<味>
普通のレトルトなので、好みに寄りますが美味しいのかなと思います。
無印さんですし、そこは心配してません。
日常生活に近い食料という意味では安心感があります。
災害時には普段に近い食事が出来ると、被災生活のストレスを下げることが出来るのでグッドポイント!
<賞味期限>
賞味期限が短い。サイトで保証されているのは120日以上の賞味期限でしかない。
防災関係の保管は3年、5年程度と長く設定されている事が多く、それらに比べ圧倒的に短いのは否めない。
<価格>
一食350円程度。
こだわりのレトルトカレーと変わらないか少し高い程度の価格。
賞味期限が短いので、ローリングストックをするとかなりのコストが掛かる。
<その他>
カレー自体は良いが、ご飯も別に用意しなければなりません。種類やロットによって賞味期限が大きく異なるのも防災としてならデメリット。
温める必要があるのも非常時には弱点。
これらをベースに在庫管理やローリングストック運用するのは、普通の防災食料よりも煩雑になると思われる。
<総評>
無印良品の商品を普段から頻繁に食べる人ならローリングストック運用も可能。
しかしながら、ローリングストックするなら、通常の防災食料の10倍以上のコストになると思われるので、こだわりが無ければ他の製品をオススメします。
例えば、グリコの防災カレーなら、三食入り、5年保存で400円程度、無印良品なら一食120日保存で350円程度となる。
単純に、価格は三倍、賞味期限は15分の1となる。
この場合、計算上はざっくり45倍程度のコストが掛かることになる。
正直、計算してガックリしちゃいました。
勿論、モノは良いものなんでしょう。でも防災備蓄としては・・・コスパ悪いですよね。
これ、良くも悪くも、“ちょっとこだわりのレトルトカレー“だと思います。
・折りたためるヘルメット
引用元: https://www.muji.com/jp/ja/store/cmdty/detail/4549738884859
折りたたむ事でコンパクトに収納出来る。使うときに広げてヘルメットとして使います。
<性能>
落下物用の製品。
ヘルメットには、どのシーンのダメージを軽減するか?国の決めた検定があります。 一般的な防災用ヘルメットとなると以下の2つになります。
- 飛来落下物に対応
- 墜落に対応
この製品は「1」なので転倒した時などは想定されていません。
他の折りたたみヘルメットには「1」、「2」を共に満たす製品もあるので、性能面で残念です。避難所などへの移動中、”がれきでよろけて転倒する事”も考えられるので、もう少し手厚い商品だと嬉しい。
また他の用途では利用できない旨の記載があるので、他用途での利用を考える場合は注意が必要です。
<総評>
たたんでコンパクトに収納出来るのは最大のメリット。
しかし、それゆえに犠牲となる利用時の強度、用途、快適性が非常に残念。
実は、他社からも折りたたみヘルメットはかなりの数出ています。この商品は、ほぼ、ミドリ安全の“たためるヘルメット“です。無印良品で買うメリットは少ないと思います。
同タイプと思われるミドリ安全のヘルメットでは、サイズが小さめな事、ツバが無い事から雨が顔に直接当たるとの不満があるようで、この製品についても出来れば試着してからの購入が良いでしょう。
<まとめ>
今回の検討で、無印良品の防災グッズは性能面の不安、課題がある事が分かりました。そのため、少なくともメインの防災グッズは専用品を備えるべきだと思います。
防災グッズを適切に揃えるには、それぞれのグッズに最低限求められる機能、性能を把握しておく必要があります。
それらの基準が理解出来ていれば、無印良品の防災グッズに限らず、自分の環境に最適な災害対策グッズを揃えることが出来るのです。
くれぐれも、“表面的、デザイン重視の防災グッズ紹介“に惑わされないで下さい。
当サイトでは最適な防災知識を提供しております。
この防災知識を知っているか?知らないか?は大きな違い。
正しい知識を身に付けず、無防備にも騙され、無駄な防災グッズを買い、いざという時になって、こんなはずでは・・・。と、呆然と立ち尽くすか?
または、防災知識という武器を身に付けて、あなたや大切な人の安心安全を勝ち取り”英雄”となるか?
全てはあなたの選択次第です。
もし、英雄になることを選んだのでしたら、是非ブックマークお願いします(笑
<最後に>
無印良品では商品ラインナップにありませんが、最も最初に備えるべきなのは、実はトイレ用品です。
人間は食事は我慢出来ても、排泄は我慢出来ません。
仮に我慢すれば健康に悪影響を及ぼします。
まずは簡易トイレを揃えましょう。
それと、念の為お伝えしますが、無印良品では他にも防災グッズを出しています。 これらが全てがダメという事ではありません。
メインかサブか?自宅の生活スタイル、環境や組み合わせ次第でアリにもナシにもなります。
是非、ご自身でもよく検討してみて下さい。
是非、これを機会に、今から出来る災害対策を取って頂ければ何より嬉しいです。
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