あなたは、凍りつき症候群をご存知でしょうか?
災害時にかなりの人が陥り、危険から逃げる事が出来なくなる、とても厄介な症状です。
凍りつき状態になるとどうなるか?
例えば、急いで避難が必要な時に、こんな事が起こります。
本人は走って逃げているつもり・・・なのに、身体は歩いてしまっている。
そして、恐ろしい事に、本人は走れていない事に気付きません。
人によっては、その場に立ち止まってしまう事もあります。
一刻も早く逃げる必要がある火災や津波では、死に直結します。
基本的にパニック状態に陥った本人に為す術はありません。しかし、事前に行う事で有効な策があります。
簡単に言えば、この現象を前提として備えを考える事です。
パニック状態でも、迷わず、スムーズに行動出来るように。あるいは、症状が解消した時、効率的に動けるように予め準備するのです。
凍りつき症候群、パニック状態とは
大きな事故や災害時には、なんと、八割の人間が陥るとも言われる現象。その場で立ち尽くす、あるいは、全速力で逃げているつもりなのに、体は歩いてしまう。
といった、平常時には考えられないような状態に陥る事です。
パニックと言っても、出入り口に人が殺到する時の“パニック“とは全く別物です。
呆然として、どうしたら良いか分からなくなってしまう状態の事です。
大きな事故や災害などで、気が動転してしまう事で起こります。
回復するまでの時間が人によって異なり、何かのきっかけで、我を取り戻して動ける様になったりもします。
自分だけは大丈夫と思っていても、いざショッキングな事態に遭遇して冷静に行動出来る人は稀です。
それゆえ、自分も陥るかもしれないという心構えをして災害対策をする事が重要です。
対処法
残念ながら、現時点で、根本的な予防法はありません。
ただ、事前に出来る事はあります。
まず、誰もが凍りつき症候群になる可能性を認識しましょう。
そして、慌てた状態でも動ける様に行動基準をシンプルにしておく事が有効です。
例えば、停電になったら○○という行動を取ろう。とかを予め決めておく事などです。
その他にも、色々な場所や場面で、災害に遭った場合を想定し、
どの様に行動すべきか?を想定しておく事が有効です。
通勤や通学、日常的に使う施設で、ここで地震、停電が起きたら、どの様に行動すべきか?を簡単に考えてみるのです。
もし、すぐに取るべき行動が想定出来ないなら、実際にはパニック状態となり、避難や初動が遅れてしまうでしょう。
事前にその事に気付ければ、それは幸運です。
実際の被災までには対応の流れをイメージしておきましょう。
また、パニック状態で身動きが出来ない人がいたら、
逃げろ!壁から離れろ!走れ!など、”具体的な指示で”声を掛けるすると、パニック状態から離脱出来る可能性が高くなります。
まとめ
せっかく災害対策をしても、凍りつき状態になってしまい、その場に固まったりしては、逃げ遅れてしまいます。
そこで、日々の様々なシーンで、災害が発生した時を予め想定しておく事がとても重要です。
もし、災害時、凍り付いてしまっている人がいたら、走れ!逃げろ!など具体的な言葉で行動を促す事が有効です。
そして、何より、自分自身が凍りつき状態に陥る事も想定して、シンプルに行動出来るように災害対策をする事も大切です。