あなたは”防災備蓄は3日間”という昔の常識を信じていませんか?
確かに、「防災備蓄は3日」というのが”昔の常識”でした。
しかし、現在は、政府が公式に1週間程度の備蓄を推奨しているのです。
通常の地震では3日程度の備蓄があれば十分でしょう。
しかし、南海トラフ巨大地震などの広域の災害があると、今の行政支援などが届くまで約1週間ほど掛かる事が予想されているのです。
以下は、被災後1週間のイメージです。
- ケガ人、死亡者が多数発生し、街は瓦礫が散乱している
- 病院は収容しきれない人があふれる
- 電気、ガス、水道などのライフラインがすべて停止、配給、給水などの支援も無い
- 避難所では物資が不足、感染症などの対応も限界
まるで、”電気ガス水道の無い島にタイムスリップしたような環境”です。
しかもそこには、公的な支援などは1週間来ません。
この状況、なかなかヤバいですよね。
- 数日経てばライフラインが回復するでしょ?
- 遅くても数日で避難所などに物資が届くから大丈夫。
なんて考えていた人は、地獄を体感することになるでしょう。
“防災備蓄は3日間“という昔の常識を信じている人が、知らないとヤバい情報をお伝えします。
この記事を読んで頂ければ、
- 大規模災害の時、各ライフラインが復旧するまではどの位時間が掛かるのか?
- なぜ、1週間分の備蓄が必要なのか?
具体的に解説し、行うべき最低限の防災について理解出来るようになります。
そもそも3日間に根拠なし
これまでは、防災備蓄は3日間準備しましょう。と言われてきました。
実は3日分という指針に”明確な根拠は無い”事を知っていたでしょうか?
実際の根拠は、「3日間あれば、多分公的支援は提供出来るよね。」程度なんです。
私は、以下のような意味だと思っていました。
史上最悪の災害だったとしても、3日以内には、人間が最低限生きる為の環境は整備するよ!
でも最悪の場合、3日掛るかもしれないから備えておいてね!
だから、「嘘でしょ!?3日って根拠無かったの?」と驚くと同時に、不安になりました。
確実に3日では足りないのは事実
この3日という基準は、3日あれば、大抵の場所で災害支援が開始されるだろう。という”推定”を元にしています。
綿密に計算された数値ではなく、大雑把な推測がベースの情報なのです。
しかも、”いつの間にか”政府が1周間の備蓄を推奨しているのをご存知でしょうか?
参考:内閣府HP
http://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/h25/73/bousaitaisaku.html
南海トラフ大地震などの、広域で大規模な地震などの場合、広範囲の地域が被災者側となります。
その為、公的な支援の開始が遅れ、3日では到底支援開始が出来ない。と予測されているのです。
これを元に、政府では一週間の備蓄を推奨しているのです。
つまり、「広域大規模災害時、3日間の備蓄では足りない」のは確実なのです。
一週間なら大丈夫なのか?
この、一週間というのも実の所、明確な根拠は無いのですが、それでも確実に言える事があります。
それは、政府は大規模災害時に、3日分の備蓄では足りなくなる。という結論に至ったという事。
つまり、一週間で足りる保証は無いが、3日分では足りない。というのは確かだという事なのです。
各種ライフライン普及までの期間
東日本大震災を参考にすると、復旧するまでの期間は以下の通りです。
- 電気:6日
- 水道:30日
- ガス:55日
表の引用元:内閣府
http://www.bousai.go.jp/kaigirep/kentokai/syutohukkou/pdf/sankoshiryo_2.pdf
つまり、電気が1週間、水道が1ヶ月、ガスは2ヶ月も復旧に期間が掛かるということです。
完全復旧までの備蓄をするのは難しい
これらは完全復旧までの期間であり、全ての世帯が復旧していないわけではありません。
それに、水道が1ヶ月止まる可能性があるからと言って、一ヶ月分の飲料水を備える必要はありません。
例えば、1人暮らしの平均が8,000リットル程度なので、牛乳パック8000本の水を備えるなんて普通に無理ですよね(苦笑
ここは安心してください!
当然、国もそんな無茶な事は言いません。しっかりと支援を準備してくれています。
それでは、どの程度の期間で公的な支援は行われるのでしょうか?
公的支援開始までの期間を考える
公的な支援が到着するのは、早ければ、当日にも支援が開始されます。
ほんと助かります。毎回こうであれば、それ程個人の防災は必要ないですよね。
しかし、広域&大規模災害ともなると、被害状況を把握するだけでもかなりの期間が掛かります。そこから物資の手配となるので、応急給水開始まで5日程度掛かることもあるのです。
政府が提唱する1週間という数字はここが根拠となっていて、最低限必要な物資が概ね行き渡るまでに1週間程度掛かると見込まれているのです。
公的支援が届くまで1週間掛かるかもしれないから、各自、準備しておいてね!
ということです。
冷蔵庫の中身も活用して1週間を凌ぐ
そうは言っても1週間分の備蓄はかなりの量になります。
三日分の備蓄すら出来てない家庭が多いのに、1週間分というのは酷な話ですよね。
幸い、この1週間分というのは、防災備蓄だけで一週間過ごすことを前提としていません。
- 災害発生から2日程度は冷蔵庫や冷凍庫の物を食べる。
- 傷みやすい食品から順に食べて、その食料が尽きたら備蓄食糧に切り替える。
というように、普段ある冷蔵庫の物を備蓄とみなしてOKなんです。
逆に、冷蔵庫にあるものとカップ麺で2、3日なんてどうにでもなるでしょ!と考えていた人は考えを改めないといけません。
トイレ備蓄も重要
防災備蓄と言うと、水と食べ物に注目しがちです。
ここで注意が必要なのは、トイレ用品の備蓄です。
水や食糧だけあっても、トイレ用品などが無ければ、避難所へ身を寄せるしかなくなります。
実際、災害時に餓死者ってほとんど出ません。それよりも排泄の方がよっぽど深刻だったのです。
動物の様に、その辺で用を足す・・・。なんて事にならないように注意してください。
人間的な生活を送る為には最低限、水、簡易トイレ、食料の備蓄が必要なのです。
備えるべき備蓄の種類と量
最低限必要な備蓄の種類と量は以下の通りです。
- 水 1人×4L × 5日間
- 簡易トイレ 2週間分 1人あたり50回分
- 食料 1人×3食 × 7日間
それぞれについて詳しく説明した記事は以下となります。
備蓄が足りない人は少しづつでいいので、備蓄を強化しておきましょう。
特に水とトイレだけは命に関わりますので、優先して実施することをオススメします。
防災活動は、ついつい後回しにされがちです。
でも、大規模災害は今すぐ起こっても不思議ではありません。そんな災害への備えは、今すぐ!出来ることから行うのが基本です。
今日は水を1本買ってくるだけでも全然OK。少しでも理想に近づけることが必要で、すぐに始めるのが最善なのです。
まずは、水、そしてトイレ用品から準備するのがオススメです。
是非、これを機会に、今から出来る災害対策を取って頂ければ何より嬉しいです。
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